まず入学して一番最初のSummer Termの授業は3科目(Epi, Policy, Environmental health)です。すべて必修科目なので、全員が選択の余地無く自動的に履修することになっています。MPHコースの全員が入りきる教室ということで、一番大きなSommer hallというLecture hallですべての授業が行われます。(私はMPH・MBAなので、それに追加でビジネスの科目が1つEveningにありました。)
Summerのざっくりした時間割は以下の通り。
月/水/金 8:30-9:30 Epi Lecture / 10:00-12:00 Epi Lab / 13:30-15:30 Environmental Health
火/木 9:00-11:20 Policy (私の場合…17:30-20:30 Managerial communication←ビジネスのクラス)
ってことで、一見それほど大変じゃなさそうなのですが、何度か書いていますがなにせ2ヶ月で1タームなので、とにかくがんがん進んでいくし、中間試験と期末試験の切れ目が無いです。もちろん定期的なレポートなどの他に毎回の授業にはReading assignmentがあり、LabはLab assignmentがあります。
授業の開始は独立記念日明けの7月5日(木)…ってことで、一番最初の授業はPolicyでした。正式な科目名は「Making Change Through Policy」。Dr.Teretは話し方に特徴のある先生で、ユーモアたっぷり(といってもストレートなジョーク連発…というタイプではなく、ちょっぴりシニカルな感じ)に構成のよく練られたコースを進めていくので、多くの人が「Teret最高!」と高評価です。私は最初は英語になれていないこともあり聞き取れず、みなが笑っていても「???なになに?」って感じだったのですが、今ではすっかり私もTeretの虜(笑)です。PolicyはDr.Teretが1人でずっとレクチャーをするのではなく、毎回テーマがあり、その分野に精通した人がレクチャーをおこなうオムニバス形式です。(もちろんDr.Teret本人がレクチャーをする回も数回あります。)今年のテーマは以下の通り。
-Introduction / Toy Age Labeling: From Problem Identification to Congressional Action
-Common Issues / Individual Rights vs. The Public's Health: Motorcycle Helmet Laws
-Common Issues / The Role of Ethics: Social Justice and Pandemic Influenza Planning
-Common Issues / Overcoming Opposition: Public Health in the Trenches
-Stages of Policy Making I: Problem Identification and Measurement / Vitamin A
-Stages of Policy Making II: Policy Formulation / Gun Violence Prevention
-Stages of Policy Making III: Advocacy, Part 1 / Mobilizing Grassroots Support for Public Health Issues
-Stages of Policy Making III: Advocacy, Part 2 / Media Advocacy, Public Health, and Social Change
-Stages of Policy Making IV: Implementation and Evaluation / Weapons of Mass Destruction (WMD) in DC?
-Using Epidemiology to Make Policy / Thailand's 100% Condom Campaign Policy: Evidence for Efficacy
-Using Epidemiology to Make Policy / Reducing HIV/STD Transmission in Bathhouses, Internet Sites, and Circuit Parties
-Using Epidemiology to Make Policy / Gun Violence: How We Make Change Happen
-International Impact of Domestic Policy / Nutrition, Obesity and Changing the World's Diet: What It Will Take
-International Impact of Domestic Policy / Alcohol Marketing and Youth: Evidence of a Problem
-Conclusion
テストは無く、Mid/Finalの2回のレポートおよび毎回の出席確認をかねたQuiz(といっても、授業に出てれば100%答えられます。英語が駄目な私でもまず問題ありませんでした。たまーにその日の講師によっては分かりづらいこともありますが、あくまで出席確認なので・・・)で成績が決まります。成績のつけ方で言えば、Summerの3科目の中では最も楽なクラスです。このクラスはLetter(いわゆるAとかBとかの成績)ではなく、Pass/Fail(文字通り、受かるか落ちるか)で、よっぽどのことをしなければ単位を落とすことは無い(正当な理由無く、欠席の上限2回を上回って欠席してしまうとか)ので、みんなゆったりと授業を聞いています。レポートもMidが800 words、Finalが1000 wordsと、私にはしんどいですが、Nativeだったらまずそれほどの負荷はかからないでしょう。
毎回の講師はJHSPH内の他のProfessorだったり、他の大学や行政機関、NPOから招いたりとバラエティに富んでおり、授業内容もきわめて興味深いものばかりです。事前に関係資料などがWebからダウンロードできるようになっており、読んで授業に出ることが求められていますが、みなあまり読んでいないようでした。(私は英語の心配もあるので、一通り読むようにしていましたが。)各回の講師はそれぞれ自分の専門分野や取り組んでいる話をしていくのですが、毎回の話を聞いていくうちに、自然とコース全体の流れが理解できる・・・といった非常によく練られたカリキュラムです。
特に最終回のTeretのクラスは、感動的です。今までの授業のハイライト、要点をまとめるのですが、ただポイントを述べていくだけではなく、クラスの大きな流れ、目的を明らかにしつつ、記憶を鮮やかにしていきます。そして、最後のコメントとして「人々の行動を変えるのは難しい、多くの試みが失敗に終わる。常に大きな絵を描き、目的をしっかりと意識しなさい。あなた方の多くは臨床家だろう。目の前の人を救うことは意義がある。でも、多くの人が気づいていないけれども、Preventionという形で多くの人の命を救っているHeroがいる。彼らによって命を助けられた人たちの多くは彼らの名前を知ることは無い。だが、世の中には多くのPublic healthの課題があり、Heroが求められている。あなたたちにはそれができるのだ…」と。私が翻訳してしまうとすごくチープなのですが、実際のDr.Teretのスピーチは非常に説得力のある魅力あふれるものでした。来学期以降はそれぞれの専門分野をより深める方向でみなクラスを取っていくのですが、なぜ学校がこのクラスをまず最初に受けさせるのか?が非常によく分かる、中身の濃いクラスです。
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